アーキテクチャフレームワーク(AF)
ここでは、EAとして日本でも話題となっているアーキテクチャフレームワークについて説明します。
要求とアーキテクチャ
アーキテクチャ設計は要求を受けて実施するのか?あるいはアーキテクチャ設計で要求を決めるのか?
これまで、このサイトでは、システム設計として、要求分析とやり、仕様を明確化してからアーキテクチャ設計を実施するというプロセスを説明してきました。しかし、実は最近の巨大なシステム(特に米国の防衛システムなど)では、そもそも要求として何を設定してよいかがわからない状態が発生してきました。そこで出てきた考え方が「アーキテクチャファースト」という考え方で、それにあわせて生まれてきたのが「アーキテクチャフレームワーク」なのです。
では、どういう場合に要求が先(つまりはオーソドックスなプロセス)で、どういう場合にアーキテクチャが先になるのでしょうか?一般的には以下のように言われています。
要件が先の場合
- システムが存在していて、アップグレードが必要な場合
- 古いシステムの新版の場合
- 調達先が決まり、契約者が作業を開始する場合
アーキテクチャが先の場合
- 現在のシステムがニーズに合っているかわからない場合
- 何が欲しいかわからない場合
- 予算内で何ができるかわからない場合
- プログラムが、要件として扱われているものに適合していないと思われるようなトラブルにある場合